「2019年日本の広告費」によると、日本の広告費は8年間連続成長を遂げ、6兆9,381億円となりました。

2020年の東京都の予算が7兆3540億円なので、いかに日本の広告費が膨大かということがわかると思います。

広告において「ポスティングには意味がない」と思っている方が一定数いますが、結論から言うとポスティングには意味があります。

今回の記事では広告業界におけるポスティングの立ち位置や、独自のメリットなどを紹介していきます。

またポスティングに関する情報を網羅した記事がこちらにありますので、他にも知りたいことがあれば確認してみてください。

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ポスティングとはどんな広告方法?

ポスティングはアナログ広告であり、紙のチラシやポスター、ポケットティッシュなど、現実にものとして存在する広告の一種です。

個人宅、もしくは法人のポストへチラシを投函し、サービスや各種募集などの案内や認知度アップを目的とする広告方法です。

ポスティング広告が広く用いられるようになったのは、郵政省が郵便受けの設置を呼びかけ始めた昭和32年の高度経済成長期で、意外にも長い歴史があり、広告としての認知度はかなり高いです。

しかしこの記事をご覧の皆様の中でも一部の野球好きな方だと、別のことが思い浮かんでいるかもしれません。

野球にもある「ポスティング」

野球にも「ポスティング」と呼ばれるものがありますが、正しくは「ポスティングシステム」であり、根本的に広告のポスティングとは異なります。

これは日本のプロ野球選手がアメリカのメジャーリーグへ移籍する制度の一つです。

所属している日本の球団の許可が必要で、所属球団が設定した譲渡金(上限2000万ドル)を米球団が受け入れると契約が成立し、譲渡金が支払われます。

過去に使用した選手で有名なところをいうとイチロー選手や田中将大選手などが挙げられます。

一方、チラシ配布を指すポスティングは和製英語で、英語のチラシはフライヤーと言うことや、野球のポスティングについての記事があります。

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他広告媒体よりもポスティングを選ぶ意味

インターネット広告の金額が大きくなり、2019年は前年比119.7%で2兆円を超え、日本における広告費の30%以上を占めるようになりました。

インターネットの発達により、SNSでの広告やリスティング広告など、「広い範囲の中の特定の属性」というような、一昔前までは決して実現しなかった広告が低予算で実現できるようになりました。

しかしネット広告は「狭い範囲」への広告に向いていない特徴があります。

地元密着の居酒屋が店の周りだけ集中的に宣伝したいと思ったとき、デジタル広告ではなかなか実現しません、

紙媒体(アナログ広告)であるポスティングはそんな時こそ力を発揮します。

アナログ広告の他の紙媒体との違いを検証し、ポスティングを選ぶ意味について深く考察します。

・新聞折り込みチラシとの違い
・DMとの違い
・チラシ配布との違い

新聞折り込みチラシとの違い

折込チラシは新聞にチラシをはさみ、新聞を購読する読者にチラシを見てもらうための広告です。

新聞の購読者という独自のターゲットであるのが特徴で、ネット広告がリーチできない層へも広告を届けられる強みがあります。

広告でありながら消費者からの嫌悪感は限りなくゼロに近く、多くの人間に受け入れられている広告です。

ポスティングとの大きな違いについては、やはりセグメントです。

セグメントとは日本語で「分割した一部分」という意味で、ポスティングにおいてはどんな属性の層へチラシを届けるのかを選択することを指します。

ポスティングはマンションや戸建て、地域など様々なセグメントをかけて実施することができます。

新聞購読者に伝えられるという独自の強みはある反面、新聞を購読していない世帯へのリーチは一切できないという諸刃の刃が折込チラシですが、ポスティングはどんな層へも広告を届けることができます。

また地域の指定も、新聞より細かい単位でかけることができ、より効果的な広告を行うことができます。

こちらには、新聞折込の費用、他のチラシと合わせて見てもらえるなどのメリットやデメリットがポスティングと比較解説されています。

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DMとの違い

DMはダイレクトメールの略で、ターゲットの住所に直接広告を送る手法です。

住所を取得した相手にしか送れませんが、開封率も高く膨大な量の情報を伝えることができる広告です。

ポスティングではDM並の情報量を入れても読まれずに捨てられるでしょう。

このデメリットはかなり大きく、既に何かしらの接点(しかもかなり強い)がある層への案内に限られますので、新サービスのご案内はできるものの、新規顧客獲得は見込めません。

一方ポスティングは住所の取得は必要なく、何の接点もない層へ広告を届けることができます。

DMは既存顧客に宣伝するため、クレームリスクが低いなどポスティングとは異なる特徴を有しているので、ポスティングと徹底比較した記事も作成しています。

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チラシ配布との違い

街中や店頭、駅の出入り口で立ってチラシを手渡しするのがチラシ配布です。

ポスティングと違い、実際にその場所にいる人にリーチできるので、その場所で店を構えていたり、そのエリアへのサービスを提供している事業者に向く広告方法です。

デメリットとしては配布方法が手渡しなので「受け取ってくれない相手には伝わらない」というところです。

小さいサイズにしてポケットティッシュをつけるなどの工夫をして受け取り率をあげることもありますが、その分コストがかかるため、費用対効果を考える必要があります。

ポスティングはポストに配布する手法なので、確実にお客様に届きます。

チラシ配布は街頭サンプリングともいい、配布するスタッフの印象が自社のサービスや企業イメージとして受け取り手に伝わることや、受け取ってもらいやすい広告について紹介しています。

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ポスティングの特徴と適切な方法について

他の紙媒体との比較によるポスティングのメリットを理解し、然るべく手段でポスティングをすることで効果を高められます。

そのためのポスティング独自のメリットやデメリットと適切なポスティング方法を解説していきます。

・ポスティングのメリット
・ポスティングのデメリット
・どんな効果が期待できるか
・ペルソナをイメージする
・業種ごとのタイミングを考える

ポスティングのメリット

ポスティングのメリットとして「ポストに入れるので必ず見てもらえる」「様々なセグメントに配布することができる」「アナログ広告の中では比較的安い」「効果測定がしやすい」があります。

ポストに入れるので必ず見てもらえる

ポストは基本的に毎日チェックするものなので、中にチラシが入っていれば必ず見ます。

大量にチラシが入っていても重要な書類が届いているかもしれないという気持ちがあり、1枚1枚確認をします。

ただし、興味がなければチラシは捨てられてしまうため、目に止めてもらうために、デザインやキャッチコピーにこだわる必要があります。

見られてこそ効果の発揮する広告ですので、絶対に見てもらえるというのは大きな強みです。

様々なセグメントに配布することができる

ポスティングは条件の指定により、様々な層へ広告を届けることができます。

例えば一戸建てで駐車場があるところのみとか、築年数が20年以上の一戸建て、集合住宅など細かい指定ができます。

対象を絞るだけではなく「この地域の配布可能な全てのポストへ」ということも実施可能です。

アナログ広告の中では比較的安い

アナログ広告は種類が多く、電車の中吊り広告や車両ラッピング、駅構内の柱や壁へのポスター掲示、バスのポップなどの交通系広告もアナログ広告です。

交通系広告は多くの人の目に留まるため、認知度やプランドアップにも繋がるため大手の広告が多いですが、費用が高額です。

例えば東京メトロの丸ノ内線、日比谷線、有楽町線、半蔵門線、副都心線の車両に中吊り広告を掲示する場合、2日間で200万円以上が必要となってきます。

地元のレストランなど地域密着のサービスで手を出せる予算ではありません。

ポスティングは併配(他のチラシと一緒に配ることで人件費を抑え、効率的に配布すること)ができ、セグメント指定のない追加料金0円のコースで依頼すると、1枚あたり1円~5円くらいで配布してもらえる単価の安い広告ですので、予算を低く抑えられ、小さい範囲のターゲットへの広告に向いています。

車内広告のひとつにタクシーの車内に設置する広告もあり、客を乗せている時間は、乗客を独占してアピールできるなどの車内広告の特徴や、ポスティングと違うポイントについて紹介しています。

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効果測定がしやすい

広告を出すときに大事なことはその広告がどのくらいの反響を得たのかという効果を測定することです。

例えば、どの地域の反響率が高いのかという結果が出れば、今後は集中的に効果の出る地域へとポスティングをかけることができます。

戦略的なポスティングのために必ず行いたい効果測定ですが、ポスティングは費用が安いこともあり、繰り返しデータをとることができるので、とてもやりやすいです。

継続的に広告を出す場合、時期や曜日、地域などをよく考えながらポスティング戦略を改善していくので、効果測定のしやすさはとても重要です。

そこで、反響率はアンケート、チラシ専用電話設置、接客時に確認することなどで簡単に測定できます。

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ポスティングのデメリット

ポスティングのデメリットは「クレームが入る可能性がある」「適したセグメントへの配布じゃないと効果が出づらい」があります。

クレームが入る可能性がある

これがポスティングの一番のデメリットで、新聞広告へのクレームはほとんどないのに、ポスティングはクレームが必ずと言っていいほど発生します。

クレームが発生しないために地域ごとのブラックリスト(配ってはいけないポスト)などのデータ共有があるきちんとした会社に依頼することをおすすめします。

その他、クレーム発生防止のためにどのようなことを行っているか発注前にポスティング業者へ確認することが必須となります。

評判の良い業者はスタッフへ行動規定を教育しているなどのクレーム対策を行っており、業者を見分ける方法やクレームの種類について次の記事に載っています。

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適したセグメントへの配布じゃないと効果が出づらい

例えば住居用マンションの購入を案内するチラシを新築分譲マンションの住民に見てもらっても効果は出ないでしょう。

何故なら新築分譲マンションに住んでいる人はマンションの購入を最近行った可能性が高く、住居は一つあればいいので、もう1つは買わないと思われるからです。

適したセグメントを選ぶため、事前のリサーチや効果測定は必須です。

男女別や年齢層など細かな条件でセグメントできる「GISポスティング」を取り入れることで、費用対効果の高い結果が期待できます。

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どんな効果が期待できるか

ポスティングの効果として、主に「新規顧客を獲得できる」「継続的にポスティングすることで認知度アップに繋がる」などがあります。

新規顧客を獲得できる

新規顧客の獲得は大多数へのアプローチが必須ですが、高齢者には届きにくいネット広告、莫大な費用がかかるTVCMや交通系広告、新聞を購読している層へしかリーチしない折り込みチラシ、住所を獲得している顧客へしかリーチしないDM、受け取ってくれる人のみリーチできる街頭でのチラシ配布など、莫大な予算がある場合を除き、大多数へリーチできる広告媒体はほとんどありません。

ポスティングは地域を絞るものの比較的コストの低い広告なので、配布可能な全てのポストへ入れることができ、新規の顧客がつく可能性が高くなります。

継続的にポスティングすることで認知度アップに繋がる

継続的に配布することによって認知度の向上が見込まれ、たまたま店の前を通った、急に食べたい気分になったなど、何かの拍子でお客様になってくれる潜在顧客がどんどん増えていきます。

ペルソナをイメージする

広告を読んでもらいたいターゲット像をペルソナと言いますが、このペルソナが明確になっている必要があります。

これは商品やサービスのターゲットに対して適切に訴求できる内容を考える必要があるからで、これが明確でないとセグメントや配布枚数などの戦略がブレます。

コツとしては「そんなに詳しく!?」と思ってしまうほど詳しく設定することです。

年齢・性別から家族構成、趣味、子どもの頃からどんな人生だったのかなど、実在人物かのようにイメージできるほど明確にすると効果が高まります。

業種ごとのタイミングを考える

業種によっては配布するタイミングを考えないと全く効果が出ないものがあります。

例えばテーマパークの新規オープンのチラシなら、半年前から定期的に配って期待を煽ることで効果的な集客に繋がりますが、生鮮食品店の新規開店のチラシなら、開店の半年前からポスティングするよりも、直前に周知した方が効果的です。

なぜなら、半年前にポスティングしても覚えている人がほとんどいないからです。

不動産であれば、2月3月や9月などの異動が起きやすい時期の少し前に行うと効果が高くなり、学習塾なども新学期の始まるタイミングや長期休みの前に配布すると集客効果が高くなります。

それぞれの業種によって適切なタイミングがあるため、それぞれの特色や顧客の動向を考えながら効率的なポスティングを行うことで、高い効果が期待できるだけでなく費用も安く抑えることが可能です。

配布の時期だけでなく、ターゲットの行動を考えた時間帯や、業種により投函に適している曜日に着目することでより高い反響率を得られます。

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ポスティングを選ぶ意味のまとめ

・ポスティングは広告業界おいてアナログ広告で、小さい範囲への広告に向いています。

・アナログ広告の中でも新規顧客へのアプローチに長けています。

・実施する際は提供するサービスのターゲット像や効率的な配布タイミングなど、深く分析をすると良いでしょう。