日本では全国各地にポスティング業者が多数あり、世界的にも珍しくポスティング市場が発展しています。

日本国内では販促活動において近年再注目されており需要のある手法ですが、他の国や地域でも同じではありません。

効果的なプロモーションを考える上で、日本でポスティングが普及している理由を知っていただくために理由を解説していきます。

またポスティングに関する情報を網羅した記事がこちらにありますので、他にも知りたいことがあれば確認してみてください。

[sitecard subtitle=関連記事 url=https://www.gg-pr.jp/all_about_posting/ target=]

海外のポスティングの状況

海外におけるポスティング事情や配達事情は不安定さが否めません。

そこで、具体的に日本との違いを順に説明します。

・海外のポスティング内容
・海外の不安定な郵便事情

海外のポスティング内容

先進国では日本のようにポストへのチラシ配布が行われています。

配布しているのは郵便会社や新聞の配達スタッフがポスティング業務を担っており、ポスティング業務のみを生業とする業者は存在していません。

集合住宅ではロックがかかっており、郵便受けまで行けず配布できない国や地域もありますし、日本のように毎日配布されるようなところもあれば、郵便局でチラシをまとめて配布するスタイルのところもあります。

他の特徴としても、国によっては郵便受けが一般的でないところや、私書箱が一般的な地域もあるため、ドアの隙間に挟むことしかできなかったり、そもそもポスティングができなかったりと環境はさまざまです。

ポスティングで販促活動をする業種は日本と似ており、以下のものが挙げられます。

  • 不動産
  • 飲食店
  • 広告誌
  • 家庭教師
  • スーパー
  • 百貨店
  • デリバリー
  • クリーニング
  • 家業代行
  • 通販カタログ
  • 宗教

日本とは異なり、ポスティングとダイレクトメールの中間のような宣伝方法を採用している国もあります。

具体的には宛名を指定せずに、相手がわからなくても住所だけを指定して販促物を送る方法です。

ポスティングが行われているところはまだ治安や郵便システムがよい方で、国や地域によっては郵便システム自体がうまく機能していないところもあります。

海外の不安定な郵便事情

日本では考えられませんが、海外の郵便配達では誤配や窃盗などで郵便物が届かない事例が多数あり、確実に届く信頼性が低い国や地域が多く存在します。

過去にグアテマラで国内の郵便事業体機能が崩壊しかけたことがあり、2016年12月1日~2017年1月15日には日本国内においてもグアテマラ宛の郵便物の引き受けが停止となったことがありました。

当時のグアテマラでは荷物の保管・管理がずさんで、すぐには荷物を受け取れない状況が続きました。

他にも、配達環境が整っておらず徒歩で郵便配達を行っている国や地域の場合、市街地はまだよいのですが、地方や居住地が密集していない地域へ届けるのは大変です。

結局、配達の仕組みが整っていない国や地域へ情報を届けるには、電子メールやインターネットで宣伝を行った方が確実性が高く効率的なのです。

近年では、インターネット事業の発展によって郵便事業は下火になっており、カナダのように戸別に配達するのをやめた国もあるくらいです。

郵便受けが不要になってしまえば、日本で行なわれているような状態のよいチラシを各家庭に配布できず、ポスティング事業は成り立ちません。

日本でポスティング業者が多い理由

海外のポスティング状況は日本と大きく異なりますが、日本ではポスティング事業が成り立っています。

では、なぜ日本でポスティングが普及しているのか具体的な理由で解説します。

・日本人の消費行動に即した手法
・日本はポスティング環境が整っている
・地図事業の発展

日本人の消費行動に即した手法

ポスティングチラシは日本人の消費行動を起こすきっかけとなる媒体です。

近年、日本人の消費行動は変化しており、日常に必要なものへの消費行動において時間をかけず瞬間的に完結させる傾向があることを、2019年6月にGoogleが「パルス型消費行動」として提唱しました。

パルス型消費行動とは、日頃からSNSやサイトを見てなんとなく調べている中で、ちょうど見つけた物を欲しいと思ったらすぐに購入に踏み切る行動のことを指します。

つまり現代の日本人は、なんとなく気になる情報が目の前にふと現れることで、突発的に消費行動を起こす傾向があるのです。

デリバリー業界や飲食店のポスティングチラシはアナログマーケティングでありながら、ちょうどよいタイミングで情報が届けばパルス型消費行動のような突発的な行動を起こしやすく、さらにSNSやサイトと異なり手元にチラシを残しておける保存性があることから、効果が長続きしやすいといえます。

また、インターネットですぐに購入するビジネスとは異なり、店舗や会場に足を運んでもらいたいビジネスにおいては、画面上よりも記憶に残りやすいと言われる紙媒体を使い、ポスティングを使いタイミングを合わせて能動的に伝えることで「ちょうどいいタイミングだから行ってみよう」と思ってもらいやすくなります。

つまりポスティングはエリアマーケティングに強い特徴の他に、近年の日本人の消費者心理にも即した手法であることから、実績があり需要が伸びている業界であるため、ポスティング業者が多く必要とされているのです。

さらに、ターゲット層やエリアの選び方、情報収集と分析をすることでより効果的な販促活動が行えるなど、エリアマーケティングがポスティングに重要な理由と飲食店のアプローチ戦略がこちらに載っています。

[sitecard subtitle=関連記事 url=https://www.gg-pr.jp/posting_areamarketing/ target=]

[sitecard subtitle=関連記事 url=https://www.gg-pr.jp/posting_inshokuten/ target=]

日本はポスティング環境が整っている

日本では海外と異なり、各家庭に郵便受けと表札が当たり前に設置されています。

特に表札文化が一般的なのは日本や韓国くらいで、諸外国では個人情報開示と捉えられ、治安の悪い国では考えられない文化です。

日本の表札文化が始まったのは関東大震災が起こったとき、家族や親戚の行方を探すために住所と氏名を掲げたことがきっかけでした。

引越してしまっている人も多くて捜索は難航したのですが、震災を機に全国に表札文化が広まりました。

一方、郵便受けは、高度経済成長期に共働きや核家族化によって日中不在となる家庭が増えたことにより普及しました。

表札と郵便受けの普及は現在の郵便事業の基盤となっており、郵便受けが各家庭において不可欠である文化が、ポスティング事業の礎となっています。

地図事業の発展

日本のポスティング事業のマーケティング戦略は、高精度な地図事業によって支えられています。

詳細な住宅地図やGISを用いて、地域のターゲット層(世帯数、年齢層、所得層など)を分析し、効率よくアプローチする戦略を練ります。

日本は地図事業が発展しており、世界各国に事業進出して地図サプライヤと協業したり、日本企業向けに海外GISデータを整備したりする企業もあるくらいで、ポスティングにおけるマーケティングで重要な役割を担っています。

さらにこちらには、多くのポスティング会社が採用している「GISポスティング」を利用することで、競合する他社の情報も収集でき新たな戦略を築けるなどGISについて詳しく紹介されています。

[sitecard subtitle=関連記事 url=https://www.gg-pr.jp/posting_gis/ target=]

海外と比較して国内にポスティングが普及している理由まとめ

・海外と比較して、日本はほとんどの家庭にポストが設置されており、配達の仕組みが迅速・正確なので、情報伝達手段として確実に機能しています。

・消費行動が変わりゆく現代社会においても、日本人の購買心理に即した手法と言えます。

・日本はポスティングしやすい環境が整っており、ポスティング戦略に重要な地図事業も発展しています。