ポスティングの価格を構成する要素を徹底解説

ポスティングの価格は業者によってピンキリですが、多くの場合「あるセオリー」に則って設定されています。

その要素を正しく理解すれば、自分にとって必要な要素と不要な要素が判別でき、結果としてコストの削減ができます。

ポスティングを行う際の効果と効率どちらにも影響のある価格構成要素を理解して、無駄のないポスティングを実施しましょう。

またポスティングに関する情報を網羅した記事がこちらにありますので、他にも知りたいことがあれば確認してみてください。

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ポスティングのすべて

ポスティングの構成要素

結論から言うと、「あるセオリー」、つまりポスティングの価格を構成する要素は大きく分けると3つあります。

具体的にいうと「セグメント」「枚数」「納期」のたった3つの要素で価格が決まります。

業者によって料金体系・オプションなどは様々だと思いますが、全て根底にはこの3つが裏付けとして存在します。

実際にポスティングを依頼したり見積もりを取ったりする場合は「セグメント」「枚数」「納期」の3つを意識しましょう。

ただ、業者によって様々な料金体系の中でこの3つの要素がどのように作用しているのかを見極めるのが難しい場合もあります。

この記事では一般的なポスティング業者の料金体系を基に各要素の料金への影響・その理由などを徹底解説してきます。

・配布地域
・配布先の指定有無
・チラシサイズ(分厚さ/重さ含む)
・配布期間
・配布枚数

配布地域

配布する地域によって金額には差があります。

こんな地域が安いと一言では言えず、賃金や家賃、住宅の密集度など様々な要因によって変わります。

配布地域の賃金が高いか安いか

配布地域の賃金が高いとポスティングにかかる費用も高くなります。

ポスティングは配達員さんの人力で行うものなので、賃金が関わる影響は大きいです。

例えばチラシを1枚5円で配布するとして、1時間に200枚配ることができれば1000円になります。

しかし配達員さんの時給が1000円だった場合、利益は0円となってしまうため会社は利益を確保するためにポスティングの価格を上げます。

事務所/倉庫の家賃相場

きちんとしたポスティング業者には事務所や倉庫があります。

その家賃が月2万円か、月20万円なのかで価格に大きく関わってきます。

しかし家賃が発生している業者の場合でも、ポスティングの件数が多ければ多いほどチラシ1枚に乗ってくる家賃は下がりますので、人件費ほど直接関わってくる要素ではありません。(月に200万枚配る業者であれば、家賃が20万円だったとしてもチラシには0.1円しか乗らない

住宅の密集度

マンションが多いとか、一軒あたりの面積が小さいなどで住宅が密集している地域では料金は安くなります。

密集している地域と過疎地域では時間あたりに配ることができる枚数が違うからです。

例えばマンションばかりで1時間あたり500枚配れる地域と、過疎地域で一戸建てばかりで次の家まで徒歩10分かかるため1時間あたり5枚しか配れない地域では単純計算で100倍単価が変わります。

こちらも人件費と同じでどれだけ多く受注していても薄まることのない要素です。

配布先の指定有無

配布先の指定は「一戸建て」「集合住宅」「オフィス/工場」という大きく分けて3つの区分があります。

一戸建て

通常の一戸建てへの配布は、主に個人向けのサービスを案内するのに適しています。

一軒一軒回る必要があるため、集合住宅への配布よりは単価が高くなる可能性があります。

集合住宅

マンション/アパートなどの集合住宅への配布です。

一戸建てへの配布と同じく個人向けサービスの案内が多いです。

集合住宅はポストが1階エントランス部分に集中していることが多いため、効率よく配布することができ、相場が最も安い配布先となります。

オフィス/工場

事業者向けのサービス案内として、オフィスや工場への配布を指定します。

中にはオフィス街でのランチ戦略として、働く従業員をターゲットとしたポスティングもあります。

更に詳しい指定

例えば築年数や駐車場の有無、それらの組み合わせで更に詳しい条件を指定することもできます。

また、日曜日の日中に見てもらいたいから土曜日の夕方以降に配って欲しいなど、時間帯を指定する場合も高くなります。

ただし、極端な例ですが「細かく指定して配る先を半分にしたけど、単価が倍になった」など、最初から全戸配布するのと同じ価格になる、もしくは費用対効果が悪くなるようなことも起こり得ますので、条件の指定は慎重に行いましょう。

「GISポスティング」は住居区分や人口、男女比率など細かく条件を指定できるので、ポスティング価格を構成する配布先の選定に役立つ手法です。

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チラシサイズ(分厚さ/重さ含む)

チラシの大きさ、または重さによって価格がかわります。

大きい・重い・分厚いチラシは高く、小さい・軽い・薄いチラシは安くなります。

ただし、重さと厚みに関しては、ほとんどのポスティングが通常料金の枠に収まるため、普段あまり意識しない部分だと思います。

大きさの区分としてはA4以下・B4-A3・B3の3つを設定しているところが多いです。

サイズに関する注意点としては以下の点が上げられます。

チラシは折り畳まれた状態で納品したとしても広げた状態のサイズで価格を決められること

チラシは畳んでサイズを小さくしたとしても重さは大きいままです。

折ることでかさばりますし、配達員の労力に関わってくる部分なので、広げた状態のチラシのサイズを基に価格が設定されます。

チラシの重さによっては追加料金がかかること

通常、一般的なポスティングチラシと聞いて思い浮かぶのはコート四六で73~90kg(スーパーの特売チラシなど)くらいのものだと思いますが、コート四六で135kg相当以上(ポスターなどの厚めな紙などで使われることが多い)で追加料金がかかるところが多いです。

こちらも一度に持っていけるチラシの数が減りますし、結果として労力が増えるのが理由です。

チラシの厚みによって追加料金がかかる、または別途見積もりになること

特別に分厚いものを配布する場合などは高くなります。

例えばポケットティッシュの配布などを依頼した時は別途見積もりになります。

通常の料金表には載っていないので、見積もりに時間がかかることにご注意ください。

コピー紙として使用されている普通紙、写真や色を多く使うチラシに適している光沢紙など選ぶ用紙によりポスティング効果に違いが出ますので、自社の予算と効果も考えて用紙を選びましょう。

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配布期間

チラシの配布期間は価格に影響します。

急ぎで配りたい場合とゆっくり配ってもいい場合だと、ゆっくりの方が安くなり、急ぎの方が高くなります。

その主な理由としては「人員を増員しないといけない」と「併配できる可能性が下がる」の2つが上げられます。

急ぎの場合は人員を増員しないといけない

ヘルプを要請して人件費がかさんだり、1日に急ぎのスケジュールで何箇所も移動することで効率の悪い配り方になってしまい、無駄な交通費が発生することもあります。

急ぎの場合は併配できる可能性が下がる

ポスティングには「併配」といって複数のチラシを一緒に配ることで、価格を抑える仕組みがあります。

配布所要期間が短くなると、他のチラシの配布期間と被る可能性が下がります。

このため併配を行えず追加料金がかかる可能性があります。

併配でのポスティングは1枚当たり平均3.5円という相場で、トータルの配布枚数が多くなるほどコストが抑えられることなど、併配ポスティングが安い理由と併配以外の配布の仕方が次の記事にあります。

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配布枚数

大量の発注をすることで価格が安くなる、また少ない枚数の発注は価格が高くなる傾向にあります。

ポスティングでは100万枚でも100枚でも、1枚あたりの配る手間は同じはずなのに何故単価に違いが出るのでしょう。

それは主に安くなる理由と高くなる理由で分けて説明できます。

※実は2つとも表裏一体で延長線上の自称なのですが、2つの側面から確認した方がわかりやすいので分けて説明します。

大量配布で安くなる理由

大量に配布すると期間も長くなるため「併配」をできる可能性が上がり、人件費を抑えることができたり、大量に仕事があるため、配達員さんへの仕事供給が安定し、シフト調整コストが下がるなどの理由があります。

営業的な視点でみると受注あたりの営業コスト、管理コストが下がることも原因となります。

ポスティングには「受注前に条件をヒアリングして見積もりを作成、発注をもらってから請求書を作成して送付、配布作業開始と調整、入金の確認と完了連絡」など、配る以外にも様々な手間が発生します。

10万枚依頼が10社で合計100万枚と、100万枚依頼が1社で100万枚では、枚数は同じでも、営業コスト/管理コストに10倍の違いがあります。

1社で大量の配布を依頼すると浮いたコストは価格としても反映され、安い金額で依頼ができるようになるのです。

小ロットの注文で高くなる理由

小ロットの注文が高くなる仕組みの説明ですが、わかりやすいように極端な例を出します。

「住宅密集地域で1枚あたり100円払うからポスティングお願いできない?」そう聞かれた時にどう感じますか?

住宅密集地域だと1時間あたり200~300枚は配布できますので、時給換算で2~3万円とかなり高額になり、かなり美味しい話だと感じるのではないでしょうか。

しかしよくよく聞いてみて、用意されたチラシは5枚がしかなかったらどうでしょうか。

全部配っても500円にしかならず、これではいくら時給が良くても働く時間が短いので利益になりません。

このように、少ない枚数のポスティングは単価が上がりがちになるのです。

配布物の種類はチラシだけでなくハガキや封筒などがあり、選ぶものにより価格は変動するうえ、配布物ごとに向いている業種がありますので、こちらの記事を読んでみてください。

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ポスティングの効率的な配布のために

これまで価格を構成する要素を詳しく説明してきましたが、実際にポスティングを依頼する時に少しでも安価に効果が出た方が嬉しいですよね?

ここからは効率的なポスティングを行うために必要な手順を詳しく説明していきます。

・価格の変動幅が大きい理由を考える
・自分にとって不要な要素をあぶり出す

価格の変動幅が大きい理由を考える

まず、それぞれの価格の構成要素を見て、どんな条件の場合はどのくらいになるというのをいくつか試してみましょう。

配布地域、配布先の指定、チラシサイズ、配布期間、配布枚数などを実際に想定してシミュレーションしてみるのです。

地域をどこまで広げると金額が高くなるのか、配布先の指定はなしでよいか、チラシサイズや配布期間、枚数を変えるとどうなるかなど実際に自分のサービスに当てはめて考えてみるとわかりやすいと思います。

それぞれの条件が価格構成においてどのようなウエイトを占めているかがよくわかると思います。

次は自社のサービスにとってそれぞれの価格構成要素がどれくらいのウエイトを占めているかを考えてみてください。

ランチ事業のスタート3ヶ月後であれば配布時期を長めに設定したり、平日オフィスで働いている人がメインの客層であれば配布先の指定は入れる、地域は安くてもターゲットがいないのであれば配らないなどです。

自分にとって不要な要素をあぶり出す

価格を構成する要素のウエイトと自社の中の要素のウエイトが出たら「必ずしも自分にとって必要な要素が高く設定されているのではない」ことがわかると思います。

つまり安かろう悪かろうではなく、高かろう良かろうでもないということです。

自社のサービスにとって意味の大きい要素には課金をするべきですし、自分のサービスにとってあまり意味のない要素はどんどん削っていくことが重要です。

例えば、オフィス向けのサービスを展開したい業者が、「高いからという理由で配布先の指定をせず、ほとんどが個人宅に配布され、全く効果が出なかった」なんてことや、「デザインにこだわりたいからと無駄に豪華で重いチラシを作ってポスティングしたが、費用がかさみ利益があがらなかった」など、力を入れるべきところ、抜くべきところを誤ると効率的なポスティングは実現しません。

要素への理解を深め、取捨選択することが効率的なポスティングにつながります。

ポスティングの価格を構成する要素まとめ

・様々な要素で価格は決まっています。

・要素によって価格への影響は違うが、高いことが必ずしも自分のサービスにプラスなるわけではありません。

・ターゲットに合わせて何が重要な要素か考え、取捨選択することが大事です。